みずみずしい人生、弾けるような

 

中原中也詩集 (新潮文庫)

中原中也詩集 (新潮文庫)

 

 

 

 

何年ぶりかに、中原中也の在りし日の歌を読み返しました。

 

1篇だけ、今でも時々、「北の海」という詩は思い出します。

 

海に居るのは人魚じゃありません

あれは、波ばかり

海に居るのは人魚じゃありません

あれは、波ばかり

 

この一節を永遠と繰り返してる詩だと記憶していましたが、

2連目に生きる事を苦しみ続ける中也が描かれていました。

中也の詩を創る動機は情念というか、怨念というか、

果てない悲しみが核になっていますが、

この詩も喜びの無い、苦しみばかりの中也の内面世界が描かれています。

30歳で世を去った中也の、

短い人生を刻み続けた苦しみが強く印象に残っているので、

今でも時々北陸の岩場で、

この詩を歌った中也の情景を思い浮かべることがあります。

 

 

中原中也詩集 [新潮CD]

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